僕が就活をしていたのは、もう5年も前になる。昔を思うと、常に「成長したい」と言っていた。バカの一つ覚えのように成長成長と言っていた。

どこの会社も「成長」を訴え、いかに成長できるかを競い合っていた。

意識の高い就活生だった僕は、コンサルティングファームのインターンシップやら広告代理店のインターンシップを渡り歩いた。

最後には、圧倒的成長を求めて外資系企業に入社することになった。

独立して今思うことは、「仕事において、成長なんて全然考えなくてよかった」ということだ。

成長したい、成長する、とは何か。苦手なこと、出来ないことに挑戦していき、出来るようになっていくことだ。

成長したいと思う人は、常に苦しくて辛い道を行こうとする。なぜなら、「出来ないことをやる」ことを成長だと勘違いしている。

そんなやり方で、成果が出るはずがない。なぜなら、わざわざ苦手なことを辛い方法でやっているからだ。

自分の話をしよう。僕は最初営業をやらされることになった。自分がものを売るのが苦手である。それに気づくのに3日間もかからなかった。

意気消沈する僕が目にしたのは、苦もなく僕がぜーはーいいながらやっていた営業行為を、まるで親戚と話すような口調で遂行する同期の姿だ。

お客さんと仲良くなるのがむちゃくちゃうまい人って、やっぱいるのだ。苦もなく出来て結果を残せてしまう人が世の中にはいる。理不尽なことかもしれない。それが真実だ。

時が移り、起業して思うこと。「誰かが苦労していて、自分が簡単に、苦もなく出来てしまうこと」が、世の中には結構いっぱいある。

自分では、「何でこんなことがお金になるのか?」と思うことが、人から見れば凄いことだったりする。自分では挑戦に見えなくても、人から見れば凄いチャレンジに見えることもある。

トム・クルーズは読み書きができない「学習障害」だが、海軍のパイロットの役をやらせたら学校教師の何億倍もうまい演技ができる。適材適所というものだ。

仕事の基本原則というのは「自分が割と楽にできるけど、出来ない人がいること」を探し続けることだ。

つまり、

  • 他人が一時間かかるものを三〇分で出来る
  • 他人が五時間で飽きるものが何時間でもやれる

スイートスポットを探すこと。

「成長」というタームにとらわれてしまった学生を見ると、自分のできない、駄目なところを探して、それを克服できる道を選ぼうとしているように見える。

それは、日本の会社が部署採用でなく、総合力を求めがち、と言った事情もあるのだろう。

しかし、どんな人でも苦にならず、価値を出せるポイントはある。就活で同じだ。就活生は、他人が苦労するけど自分が苦労しないことを探したほうが良い。

辛くて苦しくないとやれないことは、ビジネスインパクトも低いのだ。

成長を求めてはいけない。成長を求めると、自分が劣っているポイントで勝負し続けることになる。

人より勝っている、優れているポイントで仕事をして、お金を貰おう。あなたは素晴らしい強みを持っている。人よりちょっと楽しくやれることがあるはずだ。

もし僕が就活生に言えるとすれば、それだけだ。

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岩田さんも似たようなことを言っていた。


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